子まもり.comロゴ 本文へジャンプ
HOMEボタン 危険の種類ボタン 被害の実例ボタン 事前の対策ボタン 被害の対応ボタン 製品の比較ボタン 各種資料ボタン リンク集ボタン


ごあいさつ
サイトマップ
新着情報
ニュース
免責事項
主張
ブログ
HOME > 主張 >

主張- 忍耐することで得をする



私の職場にはコールセンターがあります。

そこで、「忍耐することで心が成長する」姿を多く見てきました。

そのコールセンターの主な業務は質問の回答ですが、クレームの電話も少なくありません。

若い女性が多いその職場では、電話を切った後でよく泣いている姿を見ますし、休憩室で誰かが泣いていたという話をよく耳にします。

若い女性のオペレータに対して、容赦なく「いじめ」の様にクレームを言ってくる人がいます。誰にも聞かれていないのを良いことにひどい事を言ってきます。(でも実際には録音されています)
もしかしたら、仕事や生活の不満のはけ口として利用されているのかもしれません。

何かに激怒して、怒り心頭に発したときに電話をしてくるのですから、どんな丁寧な対応をしたって厳しいのです。中には子供のような自己中心の大人もいるし。

それにオペレータといっても普通の人ですから、忍耐力にも限度があります。あまりにもイヤなことを言われれば忍耐できなくなります。

でも基本的にオペレータは、口答えしないことを要求されます。ひたすら会社の窓口として謝り続けるのみです。自分は何も悪いことをしていないのに怒られ、怒鳴られ、イヤミを言われます。
「今の言葉づかいは許せん。俺に謝れ」とか
「何だ今の態度は! おまえなんてクビににしてやる。今すぐ上司に替われ」なんて事を言われます。

そんな時、オペレータは、
怒らせてしまった後悔と、自分が問題を起こしているんじゃないかという恥ずかしさと、理不尽な言葉を浴びせられても口答え出来ない悔しさと、お客さんが上司に自分の悪口を言っている悔しさと、自分の待遇が悪くなるかもしれないという不安感とが同時に襲ってきて怯えています。

それでも、上司から「君は何も悪くないよ」と言ってもらえれば救われますが、そんな上司ばかりとは限りません。非常にしんどい仕事です。

以前、私はこの人たちに、こんな仕事はあまりにも辛い仕事だから他の仕事に変わったらいいと勧めていました。

でも、時間が経つにつれて気がついたことが2つあります。

ひとつは、お互いがとても仲良しなことです。お互いに慰め合ったり、時には同僚を擁護する為に上司にたてついたりします。下手をすると自分の立場も危うくなるのに、同僚のために上司に文句を言う人たちが大勢いるのです。

もうひとつは、みんな思いやりがあり優しいんです。細かなことに気がつく人とかっていますけど、そういう事じゃなく、言葉が優しいんです。誰かの失敗で自分たちが嫌な思いをしたとき、露骨に非難して当然の状況でも、言葉を選んで話をしています。

それで気がついたのです。理不尽で精神的にキツイ仕事ですが、心がとても美しく成長しているのです。

逆に、自分が受けた心の傷や痛みを原動力として、思う存分言い返して、その度ごとにスッキリしていては成長がないことが予想できます。

心に受けた痛みを忘れず、傷を抱えていてこそ、他人の心の痛みが自分の痛みのごとくに感じられるのだから、いちいち「売り言葉に買い言葉」でスッキリさせて痛みを忘れてしまうのは、心の成長としては損な行動なんですね。

だから、今では、クレーム対応は辛いけど良い仕事だと思うようになりました。
ただし、受け止めきれずに恨みになるとまずいです。孤独になると危険だと思います。否定を受けても、上司と同僚が味方になっていてくれれば、きっと乗り越えられるでしょう。

特に、結婚を考えたらとても良い訓練の場だと思います。
夫婦ってお互いに傷つくことが多いですからね。聖人のような人同士が結婚したら問題ないかもしれませんけど。
普通の夫婦は聖人のような人格は無い上に、100%分かり合える筈もないのに、毎日距離は近いのだから、衝突は避けられないのです。

私は、衝突しながらも、何年もかけて理解できる範囲を広げていく努力をして、いい夫婦になっていくものだと教えられてきました。15年経った今も忍耐の継続中です(汗)

忍耐力が無く衝突に耐えられない場合は、干渉しないとか距離を置くしかなくなります。でも、距離を置けば衝突が少ない代わりに理解の度合いも少なくなり幸せも遠ざかるでしょう。
だから、どちらかに忍耐力というか寛容さが無いと、理解し合える前にバラバラになってしまい、結婚を後悔することに成りかねません。
「結婚とは忍耐である」という表現をする人がいますが、「忍耐の先にこそ幸福がある」というほうが誤解が少ないと思います。

コールセンターに限ったことではなく、自分に浴びせられた言葉に忍耐し、全てを許そうと努力することが、「損」な事のようで、実は「得」をしていることになり、いちいち反論してスッキリしていると、得した様で実は損している事になるのでしょう。

世の中、こういう逆説的なことが結構多いです。
以前に松居和の話で書きました「不自由になることで本当の幸せが得られる」のも同様でしょう。

物は、与えれば減るし、与え続ければいつかは無くなりますが、心の世界では、与えたら以前より増えるようです。増えた分はどこから来るのでしょうか。不思議です。でも間違いなく増えています。
逆に、忍耐しないで減らないようにしていると、いつまでも増えないのかもしれません。

面白いものです。



   Copyright 2007 KOMAMORI.COM All Rights Reserved.