しかし、それに対して否定的な意見を発信し続ける人たちがいます。
困ったものです。
多く目にするのは、携帯電話のネット接続やインターネットなどに関する本を執筆している方たちです。彼らにとっては飯の種ですから、それを邪魔される動きに対して拒否したくなる気持ちは分かります。
彼らの主張は、たとえば、健全なサイトまで見えなくなる可能性がある現在のフィルタリングの問題点を挙げて、
「若者達を中心にこれから成熟していこうとしている携帯電話のネット接続の文化を崩壊させる恐れがある。」とか
「学校裏サイトは問題だが、悪いサイトだけフィルタ出来るように整備してから、フィルタリングを義務化すべきだ」
などと主張されています。
確かに、彼らの主張しているとおり、健全なサイトでも、掲示板は止められる可能性が高いです。
私は簡単ではないと思います。
掲示板で実名を出すサイトはまず無いと思われます。誰でも実名を晒すのは嫌がりますし、個人情報保護もうるさく言われていますから、それでは集客出来ません。集客できなければ商売になりません。だから多くの掲示板は匿名で続けるでしょう。
でも匿名では健全な書き込みを保証できません。かといって、すべての掲示板を監視するだけの人材を置くことなんて不可能です。
ということは、匿名の掲示板をフィルタするには機械化しか思いつきません。
もし、日本語を解釈して、悪い内容なら止めるという仕組みが出来たとしても、子供達の言葉は変化していきますから、対応するのは困難です。
掲示板では略語や隠語が多く使われます。たとえば、
「‥‥のやつ、超 KYし加湿器だから、近くにいるだけでSM。」
なんて書かれても、すぐに分からないですね。私はつい最近まで分かりませんでした。
読み方は
「‥‥のやつ、超 空気読めないし、汗かきだから、近くにいるだけでスーパーむかつく。」
となります
(ただし、略語は地域で微妙に違う場合があり、学校ごとのローカルな略語も多数あるそうです)
こんな風に変化していく日本語を解釈できるコンピュータプログラムなんて、しばらくは開発されないでしょう。
インターネットの本を書いている方なら、掲示板のフィルタリングが難しい事くらい知っているはずです。
どうも、自分の利益と、子供たちの生命を比較したときに、子供たちの生命を軽く見ている発言に思えてなりません。
多くの父母にとっては、
「携帯電話を、単なる電話機ではなく新しいコミュニケーション手段として活用すること」
よりも、
「一日でも早く陰湿ないじめを無くし、子供達の安全を確保すること」
を優先したいはずです。
いじめを経験したり、自殺したお子さんをお持ちの方ならなおさらだと思います。
そう考えると、否定的な人たちは、父親や母親の気持ちが分からず、もっともらしい理論を展開してフィルタリングに反対しているのだろうと想像しています。
親の立場からすれば、自分に子供が何人いても、一人も犠牲にはしたくないと思うものです。当然ですよね。
でも、本の否定的な人たちの主張を読むと、
「新しい文化が成熟するためには犠牲も仕方ない」
という価値観が根底にあるように感じられます。
彼らにとっては、子供達が傷つくことや、少しくらいの自殺者が出ることよりも、新しい文化を阻止される事を恐れているみたいです。
自分の生活や金儲け目がくらんで、悪いと思いながらも主張しているのなら、まだ救いようがありますが。
といっても、子供を持ってみないと分からない人たちも多いのでしょう。中高生の子供を持てば、考えが変わるだろうと期待していますが、かなり先の話でしょうね。
こういう身勝手な人たちの主張は困ります。
